……それから、数十分が経過しただろうか。

「嘘だろ……」

椎名

「ふふんっ。わたしに掛かれば、ざっとこんなものよ♪」

さっきまで賑やかだった砂浜が、人っ子一人いない状態になってしまった。

椎名

「人目が気になるなら、人払いをすればいいだけのことでしょ?」

「でしょ? じゃねーよ! 完全に金持ち限定の発想だよそれ!」

椎名

「お金で横車を押すのが我が家のやり方よ! 全員に納得するだけのお金を支払ったわ、何か物言いあって?」

言い切りやがった……時々、男らしいことするよな椎名って。

椎名

「女のわたしが、これだけの覚悟を決めたのよ」

そう言って、椎名が俺との距離を一気に詰めてきて……

椎名

「菱川、男のあなたは、どうするの?」

「っ……!」

ほんのりと染まった頬に、どういうわけか潤んで見える瞳と唇。

そこから僅かに視線を下ろすと、そこには水着から溢れんばかりの豊満なボディが……

あ、やばい。この距離はやばい。

椎名

「ど、どうなの菱川……その……私とそういうこと……」

そ、そこで恥らうなよぉ! いつもとギャップ見せすぎだお前!!

「い、いいんだな? 椎名!? やるぞ? 本当にやっちまうぞ!?」

椎名

「え、ええ……優しく、して……」

「っ……!!!」

ここまでされて、もう我慢なんか……

「そ、そこまで言うなら……やったるわぁああああああああああああああああっ!!!!!」

椎名

「ひぁああっ!?」

ドサッ!

椎名

「っ……!!」

「……っ!!!」

恥じらう椎名の表情を目の当たりにして、思わず息を飲んでしまった。

さっきから……いや以前からずっと、分かってた事だが……

椎名

「ひ、菱川、顔が近い……」

「っ……!」

って、こんなに胸デカかったのか……!?

間近で見ると、その魅力が何十倍にも感じられてしまう……!

椎名

「ど、どうしたのよ……この後に及んで、まだ覚悟が定まらないのかしら?」

「…………」

やべえ……

これやべえ。

椎名

「えっと……その……ひ、菱川……?」

ビキニに収まりきらない程の巨乳……キュッとくびれたウエストに、肉付きの良い太ももっ……!

これだけスタイルの良い女子がすぐ傍にいて……俺は今まで、何とも思わないように努めていたが……正直今は我慢できないかもしれない。

椎名

「ふ、ふん……自分から押し倒したくせに、き、緊張してるのかしら?」

あくまでも強気な口調で、俺を煽ってくる椎名だが……

さっきよりもずっと顔が赤く、身体が震えているのを見ると……それが強がりだと言う事が丸わかりだ……

「椎名……」

椎名

「な、なによっ……?」

その強がりが……余計に俺を興奮させる!

「その、脱がすぞ……?」

椎名

「や、やれるものなら、やって――ひゃぁあっ!?」

「っ……!!!」

水着に締め付けられていた胸が、ぷるんと弾けて露わになり……

椎名

「あ、あっ……あぁっ……!!」

そんな状況を理解した椎名の顔が、耳まで真っ赤になっていく。

って、これ……すげぇええええっ……!!

やらしいビデオや本でしか拝んだことのないような、たわわに実ったおっぱい。

それが今、俺の目の前でっ……太陽の下に晒され、ふるふると震えていらっしゃる……!!

椎名

「うっ……うぅっ……」

椎名は恥じらいの表情を浮かべながら、決して胸を手で隠そうとはしない。

そんな椎名が、軽く身を捩るだけで……二つの大きな膨らみが、ぷるんと揺れて……

「くっ……!!」

こんな光景を見せつけられて……我慢出来る男なんて、この世にいるわけが……!!

椎名

「どっ……ど、どうしたのよっ……さっきからずっと、眺めてるだけでっ……ぜ、全然、手を出してこないじゃないっ……」

「ああ……悪い見とれてたわ」

椎名

「っ……!」

「お前って……すげえ……綺麗だったんだな……」

椎名

「な………!!!」

椎名

「そ、そんな事言って、私を口説き落とそうなんて百年早いわよ!」

こうやって話している今も、丸出しになった椎名の胸が圧倒的な存在感を放っている

椎名

「き、綺麗だなんていわれても……そ、そんな安い言葉で靡くほど、私は軽い女じゃないんだから、その……」

「……悪い、椎名」

椎名

「えっ……? べ、別に、謝らなくても――」

「俺、もう我慢出来ねえ」

椎名

「えっ、え、ええっ!?」