■
宮子
「ごめんなさいお母さん、私はもうダメかもしれません。先立つ不幸をお許しください」
強盗
「やかましい! 大人しくしろと言ってるだろおっ!!」
ドカッ!
宮子
「っ……!!」
陸
「……!!」
まずい!
お客の体が吹っ飛ばされて、こちらに向かって倒れた。
俺は介抱しようと近づき、支え起こす。
陸
「お客様、大丈夫ですか!?」
宮子
「うん……あ、ありがと……」
陸
「……!!!」
鈴穂
「あ……!!」
霧緒
「あ……あの子……」
その時、俺は自分が大いなる流れの中にいると感じた。
そう、これは運命。
宮子
「えっと……、あの……」
俺は出会ってしまったのだ。この人に。
陸
「……!」
宮子
「ど、どうかしたの?」
陸
「結婚してださい!」
椎名
「は……?」
鈴穂
「おう……」
霧緒
「そーくるか……」
陸
「結婚してください、無理なら付き合ってください!」
強盗
「お、お前、この状況がわかってるのかあ!」
宮子
「そうよ、相手が銃持ってるのよ、銃! ライフル! あれ見えてる?」
陸
「今の俺には、あなたしか見えないんだ、美空!」
宮子
「美空って誰よ! 私の名前は宮子、≪相場宮子/あいばみやこ≫って言うの!」
陸
「宮子……いい名前だ……」