美少女ゲームブランド脳内彼女最新作「嘘デレ!」イントロダクション

 

第8回

【睦月】
「なんとなんとの三連続更新! 人気投票暫定一位の睦月だよ♪ みんなありがとー!」

 

【山之辺】
「ふざけるな!」

 

【睦月】
「うわ、山之辺さん。急にそんな大きな声あげてどうしたのさ?」

 

【山之辺】
「なにゆえ、光奈様を差し置き、男の睦月殿が一位なのだ! 不条理ではないか!」

 

【睦月】
「そういえば、以前も脳内彼女のゲームで某女装キャラが一位をとったとか……」

 

【山之辺】
「納得できん! 投票している奴らは正気か? いくら睦月殿が見目麗しく見えても中身は男なのだぞ! ついてるのがそんなにいいのか!」

 

【睦月】
「どうどう。諦めなよ山之辺さん。これが今の日本なんだよ。最近男の娘って言葉もあるくらいなんだから」

 

【山之辺】
「むうう……いくら時流とはいえ、想像できん世界だ。だが、肝心の光奈様はどうなのです? もちろん二位なのでしょうな!」

 

【睦月】
「光奈ちゃんは……ありゃりゃ、下のほうだね……」

 

【山之辺】
「ますます納得できーん!」

 

【睦月】
「はいはい、人気投票の報告はそれくらいにして……そろそろ自己紹介して欲しいな」

 

【山之辺】
「山之辺だ! 名前はない!」

 

【睦月】
「それだけ?」

 

【山之辺】
「あと、光奈様の下僕をしている」

 

【睦月】
「えっと、もうちょっと詳しく紹介して欲しいな……好きな食べ物とか……」

 

【山之辺】
「そんなものはありません! 光奈様に仕えると決めた時から自分は名前を捨て人からモノとなったのです! ゆえに、この山之辺に紹介する自己など持ち合わせてない! かように考えていただきたい!」

 

【睦月】
「いやあ……その生き様も立派な個性だと思うよ。うん」

 

【山之辺】
「ま、自分の紹介は以上ですな。これ以上語るべき内容もない」

 

【睦月】
「あ、でも一つ忘れてるよ。山野辺さんって実はシークレットブーツを……」

 

【山之辺】
「睦月殿……急にわが愛刀の切れ味を生身で確かめたくなりましたぞ……」

 

【睦月】
「うわ、なに! またこの展開? っていうか僕なんで毎回毎回襲われてるの!」

 

【山之辺】
「そう言えば……ここで一位の睦月殿を消しておけば自動的に光奈様の順位が繰り上がることに……」

 

【睦月】
「山之辺さんそれは危険思想だよ! 早く元の山之辺さんに戻って」

 

【山之辺】
「睦月殿! 恨みはないが……光奈様のため、死んでいただく!」

 

【睦月】
「あーー! そう言えば元からこういう人だったー!」

 

【山之辺】
「侘びは、あの世でさせていただく!」

 

【睦月】
「うわあ! 僕の命が危ないんで今日はここまでーーーっ!」

 

 

>>戻る