【行弘】
「な、何やってるんだよお前!」
【とまり】
「ですから、マッサージです」
【行弘】
「ま、マッサージ……だと?」
ど、どう見ても風俗ぽいぞそれ!
【とまり】
「いろいろとお疲れのようですから、休息が必要かと思いまして」
目の前に裸の男がいるのにどうして、こう平然としていられるんだ!
こっちも問題……いや、目前の脅威をどうにかしないと!
【行弘】
「とまり! その心遣いはありがたいが、女の子が男の入っているお風呂に入ってきたらいけないんだぞ!」
【とまり】
「でしたら、わたしに女を意識しないければいいのです」
【行弘】
「無茶言うな!」
【行弘】
「わたしもあなたの男を意識してませんから」
【行弘】
「えーっと、そう断言されても……」
あからさまに、男を否定されたようで……それもそれで困るんだが。
【とまり】
「これは伝統的なマッサージスタイルです。ですから変な想像してはいけませんよ」
見えそうなくらいの薄着で、しかもビキニスタイルの女の子が迫ってくるんだ……
これを見て、そっちを想像してしまうのは男の性というもんだろ!
【とまり】
「納得していただいたろことで、ローションを塗りたいのですが」
【行弘】
「う……」
その申し出はかなり魅力的だが……むざむざ流されてはとっても危険な気がする!
【行弘】
「や、やめろ! 近づくな!」
【行弘】
「クスクス……この程度でおたつくなんて男の器量が問われますよ?」
【行弘】
「うわああっ! く、来るな!」