郁乃「オールマシマシ昇天メガ盛ミックス二つ!」
英次「なっ!」
その瞬間、店の中が驚愕の色に包まれる。
あの巡業中に立ち寄った相撲取りさえもが、音を上げたという伝説のメニューを女性ふたりが挑むだなんて!
店員「店長! 昇天ミックス二つ入りましたー!」
店長「うろたえるな! 昇天メニューにイフはない!」
店員たちも、久しぶりの挑戦者……しかも女性二人という顔ぶれに浮き足だっている。
これは……波乱の予感をさせるぜ!
店長「お待ちどうさま、オールマシマシで昇天メガ盛ミックス二つ!」
それはラーメンというより、もはや一つの山だった。
動くはずのない山が、二人の挑戦者の前にその険しい威容をもってそそり立つ。
郁乃「えー君、合図をお願い」
英次「ああ……それじゃ用意……」
完食記録を持つ郁乃と、見た目以上に大食いなリーゼ……果たしてどっちが勝つか……
英次「スタート!」
その瞬間、二人の戦いの火蓋は切って落とされた。