「やってきました第二回戦! ドンドンパフー! 本日のゲストはこいつだ!」
「菱川陸(主人公)の妹、菱川花蓮(ひしかわかれん)です」
鈴穂「おうおうおうおうおう!」
「なんでいきなりキレてるの?」
「なんでじゃないよ! これで妹キャラとは笑わせてくれるじゃねえかこのヤロー!」
「それ私の胸を見て言うことなの?」
「言うことなんだよこのおっぱいめ! そんな成長しきった妹なんて認めないからなー!」
「そんなこと言われてもね……」
「妹って言うのは可愛いんだ! あたしみたいに、可愛くて身長低くて、守ったやりたいと思わせる可愛さ必要があるんだ」
「いま可愛いって何回言った?」
「重要なことなので、四回言いました!」
「三回よ。相変わらず残念な頭してるわね」
「そ、そんなことどうでもいいの!」
「そろそろ真面目にやらない?」
「というわけで紹介ー! あたしの幼なじみでバンコクからの帰国子女の菱川花蓮だ、お前金剛デースとか言ったら殺すぞ」
「私、イギリスじゃなくてタイ帰りよ」
「微妙な距離だよね、確かに外国だけど」
「こっちで進学するために、三ヶ月前くらい前から帰って来たの。今はお兄ちゃんと二人暮らし」
「二人暮らしって大丈夫なの? ちゃんと家事とか出来てる」
「出来るわよ、主にお兄ちゃんがしてくれるし」
「いや、手伝ってやれよ、先輩(主人公)は花蓮が冷たいって嘆いたぞ」
「兄に迷惑をかけるのは、妹の特権だから」
「そういうのは、愛されガールのあたしの役目だぞ。ちゃんと相手してやれよ」
「お兄ちゃんは構われたいみたいだけど……」
「だけど?」
「正直、ちょっとウザイ」
「それ先輩の前で言ってやるなよ」
「大丈夫、うちのお兄ちゃんは打たれ強いから」
「花蓮って、お兄ちゃんに何かしてあげようって気持ちはないの?」
「微塵もないわね」
「何で?」
「何でって……別にすることもないし……、今の時期の兄と妹の関係なんてそんなものじゃないの?」
「なーんかこっちに帰って来てからヘンなんだよね花蓮って」
「……何が?」
「あんだけお兄ちゃんお兄ちゃん言ってたくせに、わざと距離置いてるみたいで、まるで……」
「あ、そう言えばドーナッツ買ってきたんだっけ」
「マジで、もらっていいのこれ?」
「もう食べているじゃない」
「ん~~♪ もぐもぐ……」
「スズは一度食べ始めると、暫く戻ってこないの。と言うわけで、今日のところはここらへんで」
「はむはむはむ……」
「来週もよろしくね」