津島海峡に浮かぶ神秘の島、その名は隠津島。
その島にはかつて媛神が降り立ったという伝承があった。
人々は神を敬い、隠津島に社をたて大切に祭ると、神は人々に豊かな恵みをもたらした。
それ以降、媛神の住まう神の島として定められ、女人の立ち入りが許されない禁足地として受け継がれている。
時が流れて現代。
過疎化が進み人のいなくなった隠津島と、本島である中津島も限界集落となっていた。
受け継がれてきた“島渡り”の儀式もその伝統が絶えて久しい。
閉じられた島を舞台に、男の娘とのぬるい漂流生活が今始まる!
大学の研究のため、島出身の響の案内で植物標本を集めにやってきた田島幸人は、案内役の厳島響の先導で島を渡るが唐突な嵐にあい、船が転覆してしまう。
二人が眼を覚ますと、そこは隠津島でそこには行方不明とされていた、宗形巡、藤切七生の二人と遭遇する。
中途半端に神事を再現してしまった巡と七生は、神の力により現世とは別の場所にある隠津島に捕われて、出ることができなくなってしまったと説明する。
神の結界により閉じ込められた、主人公、巡、響、七生の四人。
この結果を解くには、神事である“島渡り”の儀式を完全に再現しないといけない。
かつての伝承の通りに、身体を重ねて交合の儀式をして欲しいとお願いされる主人公。
いきなりのお願いに当惑する主人公だが、
今まで研究一辺倒の人生の中で、久方ぶりの女性との接触が心を安心させる。
だが全ては幻想に過ぎなかった……